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2018年2月 2日

マドリガーレの楽しみ方

 

4月13日に開催するラ・フォンテヴェルデ公演で取り上げるのはモンテヴェルディの大作「マドリガーレ」。

ここではマドリガーレの楽しみ方について、鈴木美登里さんにお話いただきました。

 

14世紀頃に発祥し、その後大流行したマドリガーレですが、現代人にとってマドリガーレはどんな点が魅力に感じるでしょうか。

まずはそのスタイルでしょうか。「1パート一人のアンサンブル」という構成がソロでもなく、また合唱でも聴くことのできない特別な響きを作り上げます。また「詩と音楽」の関係がとても密接であるというのも魅力の一つだと思います。

 

古い音楽というと宗教音楽のようなイメージを持つ方も多いと思うのですが、モンテヴェルディのマドリガーレで歌われる詩は、どんな内容なのか教えてください。

マドリガーレの歌詞のほとんどは恋の楽しさや苦しさを歌ったもので、いわば昔の「流行歌」のようなものです。
特にモンテヴェルディは、当時人気のあった恋愛詩をマドリガーレの題材にしています。

イスラムとキリスト教徒の戦いを題材にしたトルクァート・タッソの「解放されたエルサレム」の中の「タンクレディーとクロリンダの戦い」は悲恋の物語です。迫力満点で臨場感あふれたすばらしい作品で、モンテヴェルディのマドリガーレでは第8巻に登場します。

第8巻は「戦いと愛のマドリガーレ」という表題がついており、「戦いのマドリガーレ」と「愛のマドリガーレ」の2冊に曲集が分かれています。

今回演奏する「今や空も大地も風も黙り(Or che 'l ciel e la terra e 'l vento tace)」は前者「戦い」の方に含まれていますが、モンテヴェルディの意味する「戦い」とは本当の戦争のことではなく、人間の感情が様々な誘惑と戦うこと、特に愛の誘惑に対する戦いを意味しています。曲は2部構成になっており、最初はこの世のすべてのものが黙る「沈黙」思わせる静かな雰囲気から始まり、中間部では「愛と戦う心」を表すように激しい音形が現れ、第2部では「愛の悲しさ」を思わせる美しい旋律が登場します。

 
こうした曲想の多彩な変化や、6声の声楽アンサンブル+2本のヴァイオリンというスケールの大きさをお楽しみいただけることと思います。

 

コンサートでは、邦訳付きプログラムのほかに、スクリーンへ邦訳を投影する予定です。ぜひ耳と目でじっくりとマドリガーレをお楽しみください。

★インタビュー①「モンテヴェルディ マドリガーレの聴きどころ」

★インタビュー②「マドリガーレが大流行したきっかけ」

 

公演詳細はこちら。ラ・フォンテヴェルデ「モンテヴェルディ:マドリガーレ集全曲演奏シリーズ」4月13日(金)午後7時開演