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2018年6月12日

イタリア様式のチェンバロ

「チェンバロ・フェスティバルin東京」では、フレンチ、ジャーマン、イタリアンなどさまざまなチェンバロが登場、見た目はもちろん音色の違いも存分にお楽しみいただけます。
ここでは渡邊順生さん解説による、イタリアのチェンバロの構造について、ご紹介します。

                                                

(小)イタリアンチェンバロの構造図.jpgイタリアのチェンバロの構造(図:柴田雄康)
各部品の機能の説明:
ローワー・ベリーレール楽器本体に鍵盤を差し込むと、ここで止まる
ニーとストラット家にたとえると、柱及び梁に相当する構造材
響板(サウンドボード)は、アッパー・ベリーレールライナーの上に貼付する
レストプランクこの板に、チューニング・ピンを打ち込み、それに弦の端を巻き付ける。弦のもう一方の端は、ライナーに響板越しに打ち込んだヒッチ・ピンに引っかける。従って、チェンバロにおける弦の全ての張力は、ライナーとレストプランクにかかるわけである。

 
イタリア様式のチェンバロで、構造上最も重要なのは底板で、底板が全ての張力を支えられるよう、厚手の板で作られている。その土台の上に、柱と梁に相当するニー(三角板)、ストラット(つっかえ棒)、上部及び下部のベリーレールといった構造材によって、レストプランクとライナーを支えている。ケースが3~5mmという極めて薄い板でも、構造材がしっかりしているので楽器が壊れることはない。イタリアン・チェンバロは、そのような理由で、華奢に見えても堅牢な構造体なのである。(渡邊順生)

 

6/29(金)~7/1(日)チェンバロ・フェスティバルin東京の詳細はこちら。