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2019年9月 5日

ホリガーからのメッセージ

 「オーボエの神様」ハインツ・ホリガーが、2年ぶりに浜離宮朝日ホールで室内楽公演を開きます。出演はホリガーの愛弟子マリー=リーゼ・シュプバッハ、スイス・チェンバー・ソロイスツメンバーでホリガーとの共演も多いディエゴ・ケンナ(ファゴット)、ベルリン・フィルのオーディションに最年少で合格し、正団員となったエディクソン・ルイース(コントラバス)、そして日本を代表するチェンバロ奏者・桒形亜樹子。豪華メンバーでバッハから現代作品までを演奏します。
公演詳細はこちらから→「ハインツ・ホリガーと仲間たち」
音楽評論家・柴辻純子さんによるホリガーへのメールインタビューをご紹介。
 
 
「音楽から目を逸らしてはいけない。音楽は人生に不可欠なものだから。」(ホリガー)
世界的なオーボエ奏者であり、指揮者・作曲家として現代音楽界を牽引してきた"音の巨人"ハインツ・ホリガー。奏者としてバロック音楽から現代作品までの幅広いレパートリーを誇り、オーボエという楽器の可能性を開いてきた。
今回、バッハとともに取り上げるゼレンカは、バッハと同時代のボヘミア出身の作曲家。「ゼレンカは孤独の中で人生を終えましたが、その作品はシンプルで魅力的。数霊術の影響も受けています」(ホリガー)。ゼレンカの作品は長く忘れ去られていたが、ホリガーの演奏・録音によって再発見され、オーボエ奏者の欠かせないレパートリーとなった。これらバロック音楽と組み合わせるのが、ホリガーの自作と細川俊夫の作品である。作曲家としてのホリガーは、大規模作品から独奏曲まであらゆるジャンルを手がけ、150曲以上の作品がショット社から出版されている。《Mathewmatics》は、ヨーロッパ室内管弦楽団20周年を記念して作曲された大作の中の1曲で、同楽団の首席奏者のために、また《コントラバスソロのためのプレリュードとフーガ》は、今回共演するエディクソン・ルイースのために書かれた。両曲とも奏者の技術と楽器の表現力の限界が大きく広げられ、それはホリガーのたゆまぬ探求の証しでもある。
そして、ホリガーが信頼を寄せる細川の新作《結び》は、オーボエとイングリッシュホルンのための作品。「オーボエに対する深い洞察と強い探求心から作られ、私もマリー=リーゼも、この作品を演奏することをとても楽しみにしています」。ホリガーは若い世代の音楽家たちへ「音楽をすることは偉大なる特権」とも語っている。仲間たちとともに作るバロック音楽と現代作品の出会い。その世界は好奇心に満ちている。
柴辻 純子(音楽評論家)
 
 
ハインツ・ホリガーと仲間たち~ホリガー生誕80年記念~
10/5(土)16:00浜離宮朝日ホール